イギリス大学院留学

ロンドン大学東洋アフリカ学院(SOAS)での一年間の大学院留学生活に関することなどを綴ってます。

海外生活 部屋を借りるときの注意点 #詐欺根絶ネットワーク

別に迷信に傾注しているわけではないですが、

今年はひつじ年で24歳のわたしは2回目の本命年を迎えました。

 

本命年とは自分の生まれた干支の年のことで、中国では縁起が良くないとされています。

厄年の中国版と考えていただければよろしいかと思います。

 

赤い下着や、とにかく赤いものを身に着けることで厄除けができるといわれており、母が年始にさっそく、まさに絵の通りの赤い下着を備えてくれましたw

 「本命年」って何?中国人アーティスト、李志宏 | SHINWA BLOGより

 

だが、見えないとはいえ、やはりこのド派手かつシンプルすぎる布を身にまとうには抵抗があり、お蔵入りさせてしまっていました。

 

今思えば、常に身に着けていれば今回のような悪運から逃れられたかもしれません。。。

 

 

あれが詐欺だと気づいたのは事が起こってから2か月後、パリについてから一週間後だった。

 

彼氏と同じ屋根の下に泊まることは家族が猛烈反対していたので、自分で5月の中旬にネットでアパートを探して借りることに。 

ビザ申請も迫っており、とにかく焦っていたこともありエージェントの評判をチェックすることすら忘却。

 

みなさん、Craiglistはご存知でしょうか。

北米ベースの、悪名高い仲介サイトです。

 

いや、サイト自体が悪いわけではない。

このサイトを使って犯罪を犯す人が多いのである。

とにかく変な人が多い。

 

後になって聞いたことだが、彼氏の友達(男)はこのサイトを通じてコンタクトした大家に、

「俺の○○を舐めろ」

と言われたとか。

 

 

しかし私があった被害はそんな笑えるかわいいものではない。

 

すべての出来事を要約すると、

3か月分の家賃を振り込んだところ、2か月間連絡が途絶えることがなかったのに、部屋に移り住む直前に、友達からお金をもらうのに私の銀行口座を借りていいか聞かれ、礼儀正しく断ったら連絡が途絶えた。

 

 

どうして?(´・ω・’) 

 

連絡が途絶えてから2日経っても、私は相手がパーティで酔いつぶれ返信を忘れているだけだと思っていた

だって今までのメールで、部屋の壁を私が希望した色に塗ってくれたり、鍵をイギリスまで送ろうかと親切に提案したり、空港まで迎えにいくと(飛行機じゃなくてEurostarで行くって何回も言ってんのに)言ってきたり・・・

 

 

が、

 

しょうがないので直接その物件に言ってみると、書かれている住所の番号はお土産屋だった。

 

絶望。

もんもんもんもん 

なんで?(´;ω;’)

 

騙された実感が湧き始めたのは実際に物件にいってから3日目ぐらい

 

だから今まで家主の返信は色々変だったんだ・・・

だから質問に答えてくれる時とスキップするときがあったんだ・・・

後からメールのやり取りをみると、詐欺だったことは明らかだったが、(例えば部屋の大きさ聞いたら12×14㎡と返ってきて、なんかの打ち間違いだと思ってスルーしたけど)

その時は全く騙されるかもという概念がなく、

ナイーブすぎた。

焦るとだめです。

 

 

そういえば正式な契約書何回も頼んだのに、いつも何かと理由つけて逃れてた

「ビザ申請で大使館に持ってくから正式なものがいいよね、イギリスから父に頼んで正式なものを作って送ってもらうよ」

と言っときながらなんも届かないから2週間後ぐらいに連絡すると、

「あれからもうその話題を出してこなかったから、もういらないのかと思った」

と言われ、

Sorryって言ったからまあいいやと思い、

 

振り返るとすべてが詐欺臭漂っていたのに気づかないバカな私(´・ω・’)

 

振り込んだのはDeposit入れて1580€。

 

私の銀行口座はロンドンにあり、振込んだ銀行はマドリッド

部屋の場所はパリ。ヤツの携帯はイギリスナンバー。

そして決定打はヤツのメアドのドメイン南アフリカ(---yahoo.co.za)

 

完全に国際的なネットワークを駆使した犯罪です。

後処理がめんどくさいのは言うまでもない。 

怪しさMAXですが、パリにアパートがあるぐらいだから他にもいろんな国で投資してるのかな?

こんなときだけどんな事象でも論理的につなげられちゃうから困っちゃう。

 

試したのは

1.パリ警察

たぶんヤツを捕まえることはできないけど、通報することに意義はある

2.中国領事館

自国民の保護してくれないかな~と希望を持って訴えにいったら冷たく突き返される

3.パリの自分の銀行支店

フランス語しゃべれないのがいけないけど、英語があまり通じないので結局スタッフのデスクの電話から自分で口座を作ったロンドン支店に電話することに。

10分ぐらいお待ちください音楽を聞いてやっとラインがつながり、状況を説明したところで担当者に代わるとお姉さんがまたお待ちください音楽に切り替える。

でもやっと希望が・・・と思ったら待ってる最中に突如パリ支店停電。

 

 

こんなことってあるの?!(°Д°)

 

あったのです。さすがに今年のツイてなさに敬服。

後日また行ってパリ支店からロンドン支店に正式な封筒で証拠と手紙を出したけど、返事なし。

 

4.パリのイギリス領事館

ヤツがなぜか主体的に自分のイギリスパスポートを送って安心させてきたので、本物か、偽物化、フォトショップしたのか確かめてもらいたく行ったが、第三者に個人情報を漏えいすることはできないと言われる。

イギリス大使館に直接手紙を書いた方がまだとりあってもらえる可能性はあると言われる。

彼氏に頼み、経済省の肩書きを使ってもらいイギリス大使館に電話して警察課長の名前と連絡先を聞きだしてもらおうと図る。

が、やはり個人情報になるのでメアドしか教えてくれず、「面白い案件がありますよ」とここもまた彼氏が経済省のProfessionalなメアドを使ってくれたのですが返信かえってこず。

 

5.相手の銀行にメールで連絡

返信なし。

 

6.まだ実行してないけど、夏休みが終わってみんな仕事に戻ってきてもなんも進展なかったらヤツにスナイパーを雇ったと脅迫メールを送る。

You will die. ちょっとは動揺してくれるかな? 

 

何がムカつくかって、ヤツの電話もメアドもまだ通じるのに、警察や権限をもってる機関は何もできない。

というのも、いろいろ調べて浮かび上がったことですが、こういう人の裏にはやはり大きな組織のようなものがあり、国境をまたがると責任の所在が不明確に。

 

ヤツが使っていた銀行ももしかしたら他の被害者のもので、同じように

「ちょっと他の人からお金をもらいたいから口座を貸してくれ」

といわれ貸してしまったのかもしれません。

まさにTax Heavenで出てきそうな話です。

 

気をつけましょう、マネーロンダロンダロンダリング

こんな注意を呼びかけるCMソングあったら私は被害に遭わずに済んだかもしれません。

 

 

そこで、直接部屋を見に行けないけど事前に部屋を借りなければならない!という場合に必ずやってほしいことをシェアしたいと思います。

私が焦ってお金を振り込んでしまったもう一つの理由は、パリで部屋を借りるのは相当に困難だと聞いていたから。 

フランスでは、一度住み込んじゃえば家賃を払えなくても大家は居住者を外に追い出してはいけないという法律があるんだそう。

だから大家さんたちも慎重になっているんだとか。

また、給料の3分の1以下の部屋しか借りることができない決まりがあると聞きました。

不動産を通す場合は普通候補者が数人いて、お給料や仕事など、プロファイルを見て貸す人を決めるらしい。

 

こういう意識があって、時間が迫っていたこともあり私は人生で最もバカの行動に出ました。

そうです、要求されてないのに3か月分の家賃を事前に払うと詐欺犯に約束したのです。

 

 

以下3点、お金を振り込む前に必ずやりましょう。

1.Skypeで一度話し、物件を見せてもらう。

(どんな理由にしろ、見せてくれなかったら詐欺です。Let it goしましょう。この時に相手の身分証明書も送ってもらいましょう)

2.相手のサインが入った契約書を作ってもらってからお金を振り込む。

(私は社会経験が浅かったのではなく、礼儀正しすぎたのです←)

3.自分の身分証明書を送るときは必ずコピーに「Only for ○○―――――」などと書き、転用を防ぐ。

その時のポイントは文字の一部をパスポートなどの数字に接触させること。フォトショップで消されづらくなります。

あと文字の後ろに必ず棒線を引き、書き足しを防ぐ

自分のパスポートコピーを送ってしまったのですが、もしかしたら今頃他の人をだますのに使われているかもしれません。

 

誰か将来私名義の家主に出会ったら注意してくださいね(笑)

 

 

長くなりましたが、本命年は本当にいろいろ起こります。 

今年は詐欺の年、金銭的な損害だけでまだ良かった・・・そう考えてしくしく自分を慰めることしかできません。

それでも私は人間を信じます。

 

気が緩むとすぐに取り込まれてしまいますから、みなさんも常に詐欺に敏感に生きていきましょう。

嫌な世の中ですね。

 

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