イギリス大学院留学

ロンドン大学東洋アフリカ学院(SOAS)での一年間の大学院留学生活に関することなどを綴ってます。

ロンドンの治安

世界の住みやすい街ランキングでロンドンは50位前後にくいこんでいるよう。

 

実際に暮らしてみて、確かに危ないな、怖いなって思う場面に出くわしたことはまだないし、普通にしている分には日本と同じ感覚でいけます。

でも冬は暗いので10時以降一人で図書館から寮まで20分ぐらい歩かなければならない時はちょっとドキドキします。

 

また、来てから9か月の間に寮の裏のマンションで殺人事件が(2人死亡、放火未遂)起きていたことは結構衝撃的でした。 

私が住んでいるエリア(Kings Cross)で殺人事件が起きたのはこれ以外にも数件あったようです。

 

逆に深夜二時ごろに長距離バスに乗るために、ローカルバスに乗ったときはお酒でぐだれている人が目立ち、酔っ払いばかりでありながらもその戦意喪失している様に安心感を覚えたものでした。

 

ということで、凶悪犯罪は(遭ってしまう可能性はもちろんどこでもありますが)はそこまで心配しなくても大丈夫かなという印象です。

 

ただ!!

ぜひ注意してほしいのが路上詐欺です。

 

今日騙されたのでこの記事を書いています。

ちょっと調べてみたら、日本だとこの種の詐欺では「時計売ります」手口が有名なんだとか。。。

 

こっちの手口はいろいろあるんでしょうが、基本的には同じです。

路上で話しかけられたらやっぱり警戒しましょう。

二件、私が実際に体験した詐欺例を紹介しますw

 

1.クリスマス前の夜に(ハロッズ周辺)

人ごみの中を歩いていると、向かい側から至って普通のみなりの女性が手作りのペーパーフラワーを渡してきた。

え?ただでくれるの?って思うのもつかの間、

恵まれない子供に良いクリスマスをと言って募金を要求してくる。

ロンドンの物乞い数はかなり多く、時々恵みたいなと思っていたので常に小銭をポッケにいれていたので、この時もちょうど小銭があると思い2ポンド渡してしまう。

*犯罪テクニックポイント

お金を取り出そうとしているときに、詐欺犯は「今日はみんな札(note)をくれている」と行ってきます。

最初は10ペンスをあげようと思ったのですが、そういわれると人間の本性なのか、きまりが悪くなってしまい、結局もっとあげてしまった。

一応チャリティーということで金の行きどころは?と聞くもThank youとだけ言い颯爽と去っていきました。

後日友人に話すと、同じような被害に遭ったことがあるらしく、かわいそうなことにもっと大金を渡してしまったとか。

 

2.止まって地図を眺めていたら

今日起きたのでかなりタイムリーです。

またまた中年女性で、Excuse meと声をかけてきて、ガソリンスタンドでレモネードを買いにいったらかばんを盗まれて、高速料金払えないから家に帰れないんだとか。

ストーリーは結構めちゃくちゃでしたが、

ここで犯罪テクニックポイント

詐欺犯はだいたいまずDo you speak English?と聞いてきます。確かに英語わかんなかったら饒舌にまくしたてても無駄なのはわかっているよう。

次がポイントです。

Yesと答えるとすごくほっとしたように、今まで聞いてきた人たちはcouldn't speak good Englishとかで助けてもらえなかったんだとか。

ここで被害者の自尊心をくすぐり、断りづらくします。

そしてThis is really embarrasing. とかI have money.とか言い、疑うことに対して少々罪悪感を抱かせてきます。

前回の被害経験があったのでかなり警戒していたのですが、その前にちょっとHappyな出来事があり、ちょうど社会に何か還元したいなと思っていました。(後で思えば当然社会に還元するにしても詐欺犯を肥やさせなくてもwって自分で自分にツッコんだのはいうまでもない)

彼女はまだ分かりやすい詐欺でした(90%嘘だと確信しながらも10%に賭けました。バカでした。) 

家に帰るのに12.99ポンド必要だとか。

ちょうど小銭があったのできっちり要求金額を渡そうとすると、

You can give me 20 pounds so that I can return you 20 poundsと財布の中身を待ち焦がれる眼差しで見つめながら訴えかけてきます。

この瞬間から詐欺バロメーターは95%に上がりました。

それでももし本当に困っていたら・・・と思い心の中で最後に”I TRUST YOU”って彼女に言おうか考えていました。

携帯番号を教えるも、この時は私は内心ほぼ諦め状態。

それでも今まで自分が旅行中にいろいろやらかしていろんな人に助けてもらったことを思い出し、万が一本当に困っていたらと・・・・・・・

 

詐欺バロメーターが99%に上がったのは、彼女のタバコで黄ばんだ少しガタガタした葉を見た時。

そして革ジャケットに合わせたスカーフがすごくチープに見えた時。

45分後ぐらいに家に着くから連絡すると言いましたが、期待はしませんでした。

(あ、もちろんなにも連絡は来ませんでした。向こうの連絡先はもうあの時点で聞きたくもありませんでした。)

 

ただ後悔しているのは最後に何も言ってやらなかったこと。

もしあの瞬間に戻れるのなら、

”I TRUST YOU” って真剣に目を見つめて伝えるか、

または

”You don't need to give me the money back if you are really in need."

とでも言えば良かったかなと考えています。 

誰だってきっと好きで最初からこんな情けない仕事をしたいわけじゃない・・・

ただやはり後味は悪く、騙されてもいいやと思っていながらもその後(今まで)ずーっとそのことについてどうすればよかったのかなと考えずにはいられませんでした。

もう遅いかもしれませんが、

ロンドン警察Action Fraudの非緊急通話ラインが9時にオープンするので、朝一で情報提供のためにも通報したいと思っています。

こういうことって通報しても何も期待できないだろうけど、警察の反応と意識も見てみたい。 

 

そういえばどちらもケンジントン(Kensinton)とナイツブリッジ(Nightsbridge)という高級住宅地域で起こりました。

 

人の良心を商売にする輩。

こういう人がいるから本当にお金を必要としている人にお金が届かない・・・

でも奴らも本当にお金を必要としている不正直でかわいそうな奴らなのだろう。

私が日々節約してためてきたお金はやつらを更生させるためにある・・・

 

そう祈って。